無線LANの接続設定

 

1999年初めに知人のホテルにインターネット接続環境を設置した。最初はモデム接続の部屋1フロアー、LAN接続の部屋1フロアー、1階の食堂兼ロビーにマシン2台を設置した。当時はLAN接続が一般化し始めた時期であり、市販されているノートにモデム内蔵が標準で、LAN内蔵はさほど高い比率ではなかった。その後ノートにLAN内蔵がほぼ標準化し、モデム接続の部屋の需要が激減したので、2002年3月にモデム接続を数部屋だけ残し後の部屋をLAN接続に変更した。建設当時モデム接続の部屋には電話線しか配線していなかったが、幸いなことに4芯のケーブルであったので、なんとかLAN接続に変更可能であった。

今年(2002年)になって無線LANが急速に普及し始めた。無線LANスポットも全国で1000ヶ所を超える勢いで接続の標準化も進んできたので、1階の食堂に無線LANを設置することを提案した。価格も手ごろなFreeSpot を申し込んだ。 設置を前に自分のノートに無線LANカードをつけて実体験をすることとした。

カードはネットオークションで手配し、ノートに取り付けて近所のFreeSpotに持ち込み接続を確認しようとして、またまたはまり込んでしまった。どうも最近特に思い込みが激しくなったようで、気をつけてはいるものの、先が思いやられる状態になってしまった。

何かの参考になろうかとはまり込みの状況を記しておく。

ノートは Panasonic CF-B5 WINDOWS2000、カードは Melco WLI−PCM と WLI-PCM-S11 である。このカードはいずれも販売終了した世代の古いものである。
ノートには、すでに普通のLAN接続設定は出来ており、自宅のLANや持ち出しての他所のLAN接続に使っており、またPHSや公衆回線利用のモデム設定も数多く作っている。

WLI-PCMのインストール

このカードは2世代前のもので、2Mbpsで対応OSは Windows2000/98/95/NT4.0 である。(XPには対応していない)
カード付属のマニュアルにはWIN2000のインストールは記載が無く、別紙でインストール方法が添付していたので、それを参考にした。
ドライバーは製品に添付のフロッピーもあるが、事前にメーカーのWEBからダウンロードした物を使った。

ドライバーは問題なくインストール出来たが、付属のマニュアルには「本製品をWINDOWS2000で使うにはESS-ID設定ドライバのインストールが必要です」とある。こんなものWEBには無かったぞと、付属のフロッピーを見ると、なにやらそれらしい ファイルがあるが、インストール画面表示に出てくるものと、マニュアルに書いてあるものが違うので、メーカーのインフォメーションにHELP電話した。例によって話中をリダイアルしながら3時間で繋がった。これこれしかじかと言ったら、「WEBから最新のドライバーをインストールした場合にはESS-IDドライバーは不要です」とのこと。ナヌッとWEBを調べると、「バージョンアップ内容は以下の通りです」のなかに「・Windows NT/2000でESS IDドライバをインストールする必要がなくなりました」と一項目あるではないか。でも同じところから、WIN2000用のマニュアルを落としてみると、ESS-IDドライバーのインストール方法がしっかり書いてある。 改定が間に合わないのだろう。意味のわからない単語をいくら読んでも理解できないことの証明になってしまった。ついでにこれを使ってFree Spotに接続できるかと尋ねたら、チャンネル14で接続しますと言われた。これが後まで響くことになった。

WLI-PCM-s11のインストール

このカードは1世代前のもの。11Mbpsの速度で、対応OSはWindows XP/Me/2000/98/95OSR2である。当初は上の写真にある自分のノートにインストールするつもりであったが、WIN2000にインストールするに当たって既存のLAN系のカードをすべて使用しない設定にするとか、その他の接続設定も変更が必要なので、 別のWIN-XPのノートにインストールすることにした。ただしドライバーはWIN2000の流用であり、WIN-XPが標準で搭載しているワイヤレスネットワーク管理機能は使えない。(使わない設定が必要)メルコのクライアントマネジャーを使うことになる。(だから1世代前のもの)
ドライバはネットからダウンロードしたファイルを使って簡単にインストール出来た。
 

クライアントマネジャーによる接続設定
(WINDOWS2000+WLI-PCM)

ハードのインストールはさしたる問題はないが、無線LANには独特の接続設定項目が必要である。WIN-XPにはこのソフトが内蔵されており、無線LAN内蔵の場合にはその設定を使うことになるらしいが(Wi-Fi認定の場合)、今回のように世代の古いカードを使うときには、XPの機能は使えないので、カード機器メーカーの接続設定ソフトを使うことになる。メルコの場合にはクライアントマネジャーである。

マニュアルによるとクライアントマネジャーを立ち上げて接続テストを行えば、その環境下で接続できるアクセスポイント(無線LANのサーバー)が見つかるとのこと。さればとネットでFree Spot設置場所を検索し電車一駅の町田にあ ヨドバシカメラにノートを持ち込んだ。
 

ところが、接続テストをしてもアクセスポイントが見つからない。カードの接続ランプは点滅しており、IPアドレスも付与されている。pingは外部には通らない。このソフトにはFree Spotアイコンがあり、そこをクリックしても「このカードは接続出来ません」と言うような表示しか出ない。
タスク トレイの表示もこの写真のように、アンテナに赤Xが付いている。これは電波は受けているが接続出来ないことを示しているようだ。カード付属の取説を見てもわからず。すごすごと帰宅した。
 
再びHELPデスクに電話したところ10分ほどの努力で繋がり、クライアントマネジャーの設定がおかしいことが判明した。 この写真の「通信モード」が“無線LANパソコン間通信”がデフォルトで、そのまま使っていたが、そこを“エアステーション経由通信”にしてください。それで繋がるはずですとのこと。
後は、ESS-IDの設定だけ合わせれば良いらしい。

MELCOの担当者にFree SpotのIDを聞いても知らないと言うし、FreeSpotはオープンな物だから、デフォルトでよいのだろうと思い込んでいた。

口惜しいので再度ノートを持って電車通勤した。

ヨドバシカメラでノートを起動してこの手動設定を出すと、通信モードは無線LANパソコン間通信がデフォルトで、設定したつもりが保存されない。
何回かトライして、この画面の3項目(通信モード、ESS-ID、無線チャンネル)を設定したら、追加ボタンで写真のように、よく使うESS-IDに登録する仕組みになっている。この写真のように登録して、接続テストを試みたが、しばらく検索した後[接続先のエアステーションが見つかりません」となりギブアップ。  

Free Spotアイコンをクリックすると 写真のように、このカードは対応していませんと出てきてチョン。

メルコのサポートでは使えますと言ったので、単なるソフトの不整合と思いたい。いずれにせよ打つ手は無いので、再度すごすごと帰宅の羽目になった。

帰宅後Free SpotのWEBをよくよく調べたら、Free Spotに接続するときのESS-IDはFREESPOTだと言うことが判明した。もう出て行く元気も無いし、ここで一時中断とした。

(WIN-XP+WLI-PCM-S11)

上述のようにWIN2000+WLI-PCMでつまずいたので、WIN-XPのノート(Panasonic CF-R1)にWLI-PCM-S11を取り付けて平行してテストすることにした。

前述のごとく、このカードは取説によると、WIN-XPに標準搭載の「ワイヤレスネットワーク管理機能」を使用しないように設定する必要がある。たまたま今回のXPノートには無線LANは内蔵してなかったので、設定 そのものが無く変更の必要は無かった。

ところが「通信モード」に現れる単語は違うものがでてくる。カードによって自動的に変わるようだ。

一応ここに載せている設定が、Free Spot用の設定だと信じている。

しかしながら、この画面はWEBからダウンした取説の画面と違うものになっている。(バージョンアップに追従しきれていないのか)

このクライアントマネジャーにはFree Spot用のアイコンがあリ、クリックすると検索に行き結果を表示する。(自宅でテストしたので白紙を表示した)
上述のサポートしていないとつれなくするWLI-PCM+WIN2000よりはわかり易い。どうやらこれで使えそうな気になってきた。
 

Free Spotでの接続試験(その2)

2台のパソコンを電車に1時間揺られて新宿のFree Spotに持ち込んでテストすることにした。これまた思い込みの失敗だが、ビッグピーカンにあったはずとネットカフェに入り座ったら、まず「何か注文してください」と言われジュースを注文、次にノートを開いて自動検出しても何も見つからない。ウエイトレスに尋ねると「Hot Spotの契約と、この店への登録が無いと使えません」とのこと。(400円はなんだったんだろう)
そこで、ネット検索したら西口のヨドバシカメラにFree Spotがあることを見つけて、そこでようやくテストに入った。

WIN-XP+WLI-PCM-S11
クライアントマネジャーで検索を掛けると、このように5箇所が見つかった。このなかからFree Spotを選択し接続をすると、IPアドレスを割り付けてくれる。
ところが、ネットに接続できない。ipconfigでサーバーを調べて、サーバーにピンを打てばシッカリ通る。
電波状態100%、速度11Mbpsと表示はされている。
そこで店のお兄さんを巻き込んだ。いろいろ設定を変えても変わらない、彼がポケットから別のカードを出して差してみたが変わらない。
クライアントマネジャーのインストール以前の状態に変更してみたいと言うので、変更してXPの機能を使っても駄目。
メルコに電話しても話中なので、一計を思いつきFree Spot経由で頼み込み、メルコから私のPHSに電話してもらった。
二時間以上インフォメーションセンターのお嬢さんを独占してチェックしたが、お手上げとなった。
最後に「別のパソコンでやれば繋がると思うので、WIN2000にPCM-S11を取り付けてください」と言われてしまった。そこでギブアップ。

WIN2000+WLI-PCM
こちらは、クライアントマネジャーで検索しても何も見つからない。ipconfigで見るとなにやらIPアドレスをもらってはいる。タスクトレイにはアンテナマークに赤Xが出ている。よくよく聞いてみると、Free Spotのチャンネル設定はデフォルトが11チャンネルとのこと。店のお兄さんは「デフォルトで使っているはずです」と言うのでこれが原因と推定した。
 

Free Spotでの接続試験(その3)

Win2000+WLI-PCM-S11
マシン(ソフトを含む)とカードの相性でWIN-XPノートが使えないものとなったので、近くの弟の事務所で頼まれ仕事の合間にWIN2000機の充電とWLI-PCM-S11のインストールをした。(ノートにはFDDもCDも無いので、LAN環境からドライバーのインストールしか方法が無い)そのノートを持って再度ヨドバシカメラに。
ところが状況はまったく同じである。
近寄ってきたお兄さんに(昼間のお兄さんとは違う人)「そこに並んでいるノートはFree Spotを使っているんだろ」(昼間のお兄さんは何台かはFree Spotを使っていますといっていたが、念押しした)「いいえ、あれはすべて有線です。カードは盗難を避けてポケットに持っています」 ナヌッ!

ネットで検索したら、近所のCafe la VoieにFree Spotがあるのを見つけ、そこでテストした。

Free Spotの検索をすると、1箇所見つかった。そこで接続をして、メーラーを立ち上げてもサーバーが見つからない。

表示は100% 11Mbpsとなっている。ipconfig、pinは通る。ヨドバシカメラと同じ状況だ。

再度接続をクリックしてIPの確認をして、念のためにメーラーを立ち上げたら接続していた。

速度はこのとおり。速さはともかく接続は出来た。(フゥ〜!)

念のためそのままの状態でヨドバシカメラに持ち込んで接続テストをしたが朝からの状態とまったく同じである。どうもヨドバシカメラのアクセスポイントに原因があると思わざるを得ない。
 

内蔵無線LANの場合

無線LANを内蔵しているノートはOSがXPである。(Macは使用経験が無いが、WINはXPから無線LANに対応している)従ってFree Spotの取説に従えばどの機種でも接続可能であろう。

WIN-XPノートに無線とWi-Fi認定の無線LANカード使用の場合

内蔵LANと同様にFree Spotの取説に従えばどの機種でも接続可能であろう。

 

上記以外の環境に無線LANカード使用の場合(MELCO製カード使用)

メルコのカードを使う場合には、付属している「クライアントマネジャー」を使うことになるが、これを立ち上げ赤丸のFSボタンをクリックすると、自動的にその環境で受信できるアクセスポイント(発信機)を検索し、結果が表示される。(2つ上の図)

Free Spotが見つかれば、接続ボタンをクリックすることで接続できるので簡単である。

 

MELCO以外無線LANカード使用の場合

カードに付属の接続設定ソフトを使用し、設定を行うことになる。接続設定用のソフトはメーカーにより異なっているのが、ここには I・O DATA の例を示す。基本的には通信モード、ESS-ID、無線チャンネルの3項目を設定することになる。

 

通信モード
私が使ったクライアントマネジャーをWIN2000+WLI-PCMで使うと通信モードには、この写真のように 「無線LANパソコン間通信」「エアステーション経由通信」「エアーステーション経由通信(2Mbps)」と3種類のモードが出てくる。
このカードは2Mbps対応なので一番下の、エアステーション経由通信を選択する。

メルコのHelpディスクによるとFree Spotの接続には、エアーステーション経由通信に設定するようにと言われた。

ところが、WIN-XP+WLI-PCM-S11で同じクライアントマネジャーを使うと、この写真のように、通信モードの表示が違っている。

同じメーカーのものでもこのように紛らわしい。他社のものではこの表現も違うかもしてない。

一度設定が出来てしまえば、その設定を保存することで簡単に使える物とは思うが、最初の設定は簡単ではない。

ホテルにおける接続テスト

12月9日に設置するのでその後状況をアップしよう

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