海外からの持参ノートによるネット接続について

数年前の状況:
 1994年にタイに出張したときには、タイから日本に国際電話を掛け、契約先プロバイダにダイヤルアップをしていました。このときには回線の品質が悪く(ノイズ等が多いのか)ひどいときには2400bpsしか出ず、メールの送受信にもいらいらしたものでした。
 その後、ローミングサービスをDTIが始めたと聞いたので、DTIに加入しローミングによる接続を始めました。これは、渡航先のプロバイダに日本での契約先プロバイダ(この場合DTI)で取得しているダイヤルアップアカウントをそのまま利用して接続するものですが、あらかじめ渡航先のアクセスポイントを調べておき、出発前にダイアルネットワークに新しい接続を設定しておいて渡航先で使いました。
 しかしながら例えばバンコックで6箇所設定して行って、接続できたのは2箇所程度で、平均して3割程度の接続率でした。したがって数カ所を回るときなどは、あらかじめ日本から国際電話で接続の可否を確認して行かないと、接続用のアイコンで画面が一杯になってしまいます。でもこれを使うと、深夜などの使用では、安定して33600bpsが使えるようになり、電話代も一桁少なくなりました。
GRIC(Global Reach Internet Connection)による接続
 その後このローミングサービスが世界各国の参加プロバイダによりグループ化されGRICが出来ました。今では、GRICダイアルをダウンロードしてインストールすれば、世界各国から簡単に接続が出来ます。GRICダイアルにはアクセスポイント電話帳とダイアラーが備わっており、自分がアクセスする場所(国名と市外電話番号と、ホテルであれば外線接続番号)をインプットするだけで簡単に接続できるようになりました。
GRICの使用状況
中国蘇州と上海のホテルからの接続:
 上海の接続ポイントに市外電話(蘇州)市内電話(上海)で簡単に接続できました。ただしパスワードは次回からこのパスワードを使うにチェックを入れても、これが効かず毎回パスワードを入れないと接続できませんでした。
中国の或る工場からの接続:
 パソコンに接続されているモデムから電話コードを外し、ノートに接続し上海に接続を試みましたが、その工場では各人が勝手に接続できないように電話番号の頭にパスワードを入れるようになっていました。 GRICから接続する上海のアクセスポイントの電話番号を控え、DTIのサーバーのTCP/IPアドレスを控えておいて、ダイアルアップ接続を新しく作りトライしたら接続できました。こちらのほうはパスワードは保存され次回以降も有効でした。
台湾高雄のホテルからの接続:
 GRICでは高雄にあるすべてのアクセスポイントで認証してくれませんでした。そこで、ダイアルアップ接続の新しい接続を作ってやれば入れました。(原因は不明です)
台湾台北のホテルからの接続:
 GRICで問題無く接続可能でした。(パスワードの保存が出来ない点は残りましたが)
空港からの接続:
 ビジネスクラスなら、待合室にビジネスルームがあり、ネットに接続されたパソコンがありブラウズは出来ます。自分のノートを使うには日本ではグレ電を使ってくださいと言うことですが、今回の経験ではマカオ、台湾ではビジネスルームに用意されている電話のプラグに電話線を差し込めばネットに入れました。台湾では使用中の人がいたので、ネットに接続しているパソコンのモデムから電話線を繋ぎ替えて接続しました。(電話代無料です)
GRIC使用の問題点
 中国、台湾ともに回線が細いのか非常に重く、メールは何とか実用の範囲ですが、ネットのブラウズはちょっと神経に応えます。ましてオンラインチャットなどには不向きでした。
 また接続すると、GRICが内蔵している電話帳(全世界のアクセスポイント)の最新版をダウンしようとします。出発前に条件の良い日本でダウンしておいて、回線の悪い外国ではこのダウンロードをキャンセルする必要があります。私の場合には4ヵ月以上経ってるのでダウンしますと否応無しに数分間ダウンされてしまいました。
 ソフトのバグなのかパスワードが毎回要求されました。出発前に確認しておく必要があります。
 接続費用はその国のアクセスポイントへの電話代のほかに、日本で契約しているプロバイダーに30円/分の使用量が掛かります。一見安そうですが、10日も滞在しさらにブラウズやチャットなどをやってると回線の悪いところでは時間だけがどんどん経っていきます。ホテルの電話代は自分のところの費用を乗っけるので、結構なコストになってしまうので要注意です。
台湾からの接続(1999年10月25日)
 今回台北に行き、GRIC接続で苦労したのでその状況を・・・。
今年7月には台北のホテルから、GRIC接続は難なく出来たので安心していました。 現地と日本といっしょにチャットをやろうとか言ってたのですが、さて接続する段になると接続が出来ません。
前回の経験から、ダイアルアップネットワークの新しい接続を作れば良かろうとやってみたけど駄目です。 遅い時間だったのであきらめて寝ました。 ここで言う接続できないと言うのは、アクセスポイントに電話を掛けようとすると、話中の音が出て切れると言うものです。
 翌朝ホテルに聞くと、局番の前に台北では2をつけることになってるというではありませんか。今回離日前にGRICに国内にアクセスし、GRICの電話帳は更新しているので安心していました。
そこで、GRIC上で局番に2を追加しても接続しません。仕方なく新しい接続を作ってGRICの電話帳からあて先の電話番号を控えて、2を付け足してやると、デジタル音のピーピーガーガーが出るようになりました。結局この接続で押し通しましたが、ピーピーがーがーが終わってから突然認証できないと警告が出たりして、接続の確率は50%ほどでした。 アクセスポイントには繋がっているので、ホテルの請求書を見ると電話を使った回数だけはべらぼうにありました(もちろん電話代も)
 GRICは必ず、接続すると電話帳を更新するのですが、なぜ台北の局番が変わっているのに対応していなかったのかわかりません。
とにかくメールやFTPを使ってのホームページへの写真アップは出来ました。