臓器提供表示

(2012/7/21)

2010年に臓器移植に関する法律が一部改正され、免許証や保険証に臓器提供の意思表明をするようになった。 この年免許更新時裏面を見たが表示はなかった。 その時は後期高齢者の臓器など必要ないので、表示が無いものだろうと思っていたが、今年保険証の更新で送られてきたものの裏面には、右のように提供の意思表示欄があった。
これにはシールが付属しており、記入後シールで隠すようになっている。そこで2010年の法の改正について調べてみた。
まず、免許証や保険証の裏面の表示は2010年の下期から実施したとのこと。したがって2010年8月に更新した免許証は数日早かったので記載欄がなかったようだ。
ところで、シールを貼って記載内容を隠したとして、誰がどの時点で剥がして見るのだろうか。

この臓器移植法改正後は移植数が改正前の約8倍に増えているそうだ。 しかしながら本人意思不明で家族承諾による提供が約90%になっている。
臓器移植には、コーディネータと日本臓器移植ネットワークが関与することになっており、これが大きく貢献したのであろう。 

ところで、気になるのは臓器移植を受けた人の延命実績である。 日本臓器移植ネットワークによる移植後生存率 によると、良い成績だとのデータが示されている。 しかしながら、移植を望みながら実施出来ない人が圧倒的に多いにも拘わらず、移植ありなしの延命効果が示されていないことが気に掛かる。 ネット上にはこの延命効果についての疑問が沢山出ている。

また、臓器移植に関する費用についての記載もあるが、 高額費用は殆ど全て健康保険の対象になっており、殆ど患者の負担にはならないとあるには驚きだ。 健康保険の赤字体質問題も深刻であるが、臓器移植まで保険対象とは知らなかった。

そうなると日本臓器移植ネットワークの存在も疑問視したくなった。 「知らしむべからず寄らしむべし」という為政者の臭いがするのは私だけだろうか。報道関係も 臓器移植を美談としてだけ扱うのは如何なものか。  

話を元に戻すが、わたしは延命処置は望まないし、臓器の提供をするつもりもない。 早くして妹や父を亡くしたがこれらは全て天命と納得したものである。