自宅のパソコン3(2003/5/)

マシン更新の引き金

PentiumIII 800MHz のマシンに満足していたが、不意にリセットが掛かる事があること、たまに起動したときKey Boardが死んでいることがあるという問題を抱えていた。WINFAQで調べたら「いきなり真っ暗になる場合 電源や CPU などのハードウェア障害や、デバイスドライバやカーネルモードアプリケーションの問題の可能性があります。」と言うことで、どうやらハードに問題があるらしいことは分かったが、通常の使用では落ちないので,そのまま使ってはいた。(落ちる確率が高かったのは、ネットマージャンで、再起動が終わるのに2分以上掛かり、その間に自動で自摸牌を切り、打ち込んでしまう事がしばしばあった。)

他人のマシンの不調を調査していて、メモリーが疑われメモリーチェックのソフトを探してチェックしたが、そのマシンに異常はなかった。ついでにと思い自分のマシンをチェックした所 次のような異常が見つかった。

Memtest86でチェックをかけると、Test5 Block move, 64 moves でエラーが発生する。メモリーの位置を変えたり本数を変えてみたが、エラー数が変わるだけで、どの組み合わせでも発生し,エラー数は再現性が無い。(測定の都度変わる)  この写真は2回目のTEST中のものであるが、Testが98%程度まで進んだ所からエラーがでる。この写真のときはエラー数8000程度であるが、時によっては40000以上になることもある。  メモリが悪いのかと、別のメモリを購入してみたが、やはりエラーが出る。それらのメモリを他のマシンに差してMemtestを掛けるとエラーは発生しない。どうもM/Bに原因があるように思えるが、FSBを 落としてもエラーはなくならない。(メモリへのアクセスタイミングは3以下には出来なかった)交換しようにも SLOT1 のM/Bはとっくの昔に姿を消しているので、 止む無くPen4にすべく、M/B、CPU、メモリーを更新することにした。
 

マシン更新の基本的考え方

CPU: コストパーフォマンスの点から、Pentium4、FSB533MHz 対応の 2.4BGHzとする。¥19,499
M/B : FSB533MHz、ATA133MHz、LAN内蔵、USB2.0、Chipset Fanなし(騒音低減のため)ChisetはIntel を条件に探し、AOpen AX4GER-N にした。 \11,999 
Memory : DDR333 SDRAM 512Mb。Memtestが気になるので、Samsung のものにした。 \7,779
HDD : 騒音低減のため、流体軸受けを常時1台にしたいので、Maxtor DiamondMax Plus9 6Y080P0(80GB)とした。Buffer Memory 8Mb。 \10,899

残りの部品は全て既存のものを使うことにした。幸いなことにATX電源は以前容量アップするとき、Pentium4対応品に変えているのでそのまま使える。 その後TORICAの消音電源と交換した。

Key Board : ダイアテックのFKB-107Jを購入。メカニカルキースイッチのタイピングは秀逸。\5,800も出したのだからと、ELECOMのシートを購入し(\1,280)汚れ防止を図っている。
何よりもKey Boardに重量がありキー音もしゃきしゃきと心地よい。

 

マシンの組立て

例によって途中でドマグレタ! 先ずは写真のようにM/B上にCPUとメモリをセットし、これを古いケースに組み込み、最小の構成でMemtestを実行した。2順させたがエラーは無い。これで安心して、OS(WIN2000)のインストールに取り掛かった。
インストール後、最初にAOPENのCD-ROMから必要なドライバーをインストールし、次いでネット接続して、WIN2000のSP3を入れようとしたが、ネット接続が出来ない。

ループバック(127.0.0.1)は通るが、自分のアドレスにはピンが通らない。AOPENに電話しても連休で休みだし、購入先に電話すれば「クリニックに持ってきてもらい、テストして確認できれば交換します」、どのくらい時間が掛かるのか尋ねると、「OSのインストールから始めるので2時間くらいでしょう」とのこと。
どこかのBBSで、RealtekのLANチップは問題が多いとあったのを思い出した。でも後のまつり。
以前使っていた,IntelチップのLANカードを差してインストールを進めた。

この状態でHD Benchを掛けてみたら、このようになった。以前のマシンではALL=16929、CPU=36537、36403、メモリは13965、13307、18010、ビデオは33976、27910、4834、456、74、HDD=20949、19474、2302だったので、ビデオを除き大幅に向上した。On Boardのビデオチップの性能はこんなものなのだろう。従来使っていたMatrox G450 に差し替えることとする。

ビデオカードを差して測定した結果、3世代前のMatrox G-450 でもこのように良好な結果になった。 Matrox のインストールには、メーカーのWEBから最新のドライバーを落としてインストールしたが、思うように行かず結局はカードに付属のCD-ROMからのインストールでお茶を濁している。 速度向上はCPUが3倍(800/2400MHz)、メモリが4倍(FSB133/533MHz)、HDDが2倍(ATA66/133)になったのだから当然と言えば当然だが。

HDDの発熱対策

HDDはS.M.A.R.Tに対応しており、動作エラーや温度がチェックできる。温度をチェックすると室温23℃で41℃にもなっている。これでは夏が恐ろしいのでHDDクーラーを取り付けた。写真のようにHDDの裏面に取り付けるタイプで、これにより長時間運転しても室温+5℃程度に納まった。消音タイプではあるがそれなりに音は出る。 回転数可変であれば良いのだが、\1000の小物では無理と言うことか。

騒音対策

深夜使っていて、騒音が気になっていた。今回の改造に併せて東海理化のSuperSei SPW-370NP (\10,979) に変えたらずいぶん静かになった。取替え後はHDDのシーク音が気になりだした。騒音対策はやりだしたらもぐら叩きになってしまう。この辺で手を打つしかなかろう。

とにかく早くなった。WIN2000の起動にPenIII 800MHzでは135sec掛かっていたが、Pen4 2.4GHzでは65secで起動するし、起動までに時間の掛かっていた、Photoshopなども早くなった。

組立て後の状況

Pentium4 を使ったので冷却に配慮し、ケース内のCable類は全て写真のようなワイヤタイプにした。
ケースが古いので、USBポートは増設を含めて6ポートとも裏面になってしまった。
増設カードも、VIDEO、LAN、SCSI と3枚差さねばならず、折角のテンコ盛のM/Bを使ったのに、減らせたのはSoundのみとなった。
ケースの冷却は、フロントの吸引ファンを停止し、リアのみ動かしているが、これでCPUは室温+15℃以下になっている。(排気温度は室温+10℃程度)

 

今回の教訓

  • M/Bはシンプルな物が良い。
    今まで数10台のマシンを組み立てたが、On BoardのLANが動かなかったことは無い。初めての経験ではあるが、スリムなベアボーンはさておくとして、ATXならOn Boardにテンコ盛りであれこれ付いている物は使わずに、それぞれカードを差すべきだろう。

  • On Board ビデオカードは相当性能が低いと思うべき。
    2〜3世代前の Matrox G-450 Dual でも、Direct Draw を除けば、以前のPenIII800MHzのときに比べて2倍近い性能向上になっており、On Boardよりはるかにスコアが良かった。

  • チップセット
    Memtestで問題の出たM/BはASUSではあるが、ChipsetがVIAのPro133であり、今回もVIAのチップセットに興味があったが、Intelに比べて新規性はあるが相性問題の許容度が低いように思える。

  • On Board LAN
    結局、LANカードを差してOn Board はDisableにして使っている。

  • 消音マシンのポイント
    最もノイズが大きかったのは、電源ユニットで、これを変えたら見違えるほど静かになった。次の発生源はフロントの吸引ファンで、現在は電源を外して使っている。ケース内のEIDEケーブルはフラットを使うと、風の流れが阻害されるので、丸いケーブルのものが良い。今回SCSIケーブルが近所に無く、秋葉で探さねばならなかった。

  • Memtest
    今回の改造の発端は、Memtest異常であった。このテストはメモリ本体と共にM/Bとの相性・BIOS設定の適正性も総合的にチェックできる。(逆に言うとこれで無ければチェックできない)メモリは安くなったとは言えメーカー品はノンブランドに比べ2倍以上の値段であり、通常はノンブランドをつかっているが、その場合には必須のチェック項目であろう。今後M/Bとメモリを変えた場合には、最小の構成でこのテストを行うことにしよう。

突然の不調
使用中に前触れもなく突然フリーズした。 止む無くリセットを掛けたが、WIN2000の起動を示す横に広がる青のバーが途中まで進んでそこから進まない。
リムーバブルの起動ディスクをWIN-XPに変えても、WIN-XPの起動の途中で進まない。
リムーバブルが故障かと、HDDを直付けしても変化なし。 IDEケーブルも交換したが変化なし。
そのうちに、右のような画面が出て、WINDOWSすらでなくなった。

ここに至っては諦めが肝心とM/Bを交換することにした。
突然のことで、バックアップ無しの交換なので、全く同じ型番を購入し、運を天に任せて組立て、起動したら問題なく動き出した。ヤレヤレ!

M/Bはメーカーに送りチェックしてもらうことにした。 解決すればまた続きを書こう。

7/23発送し、8/9返送されてきた。中には次の文が入っていた。

症状が再現されました。修理にはお時間を要してしまうため今回交換品にて対応させていただきます。なお交換品は上記の動作確認作業を実施し問題が無かったことを確認の上、ご送付させていただきます。