パソコンは インストール直後には少々非力なマシンでも1分以内の起動が出来るが、使用している内に自動的に起動するソフト
が増えたり、勝手に種々のデータを書き換えてファイルが断片化して、起動時間が延びるのが普通である。
起動時間の長くなるのはファイルの断片化対策で回復するが、異常に重くなったときには以下の問題をチェックする必要がある。 使っている内にデータの追加/削除を繰り返す内に、HDD上の配置が乱れて呼び出す時間が延びてくる。 HDDやメモリにエラーが生じた場合にも動きがおかしくなる。 ウイルスやスパイウエアに感染すると、パソコンがそれらのソフトに乗っとられて重くなることもある。 パソコンがハッカーに乗っ取られてスパムメールやウイルスの発信基地になっている事も経験した。 最近、しばしばパソコンが重くなったというヘルプコールがあり、回復を試みて改善が図られたので、その手順を述べておく。 |
搭載メモリの容量
WIN-XPの場合搭載メモリは最低でも512MBは必要である。ウイルスソフトを入れるなら最低でも1GB、デジカメの画像を扱うなら1GB以上を推奨する。 メモリ量をしらべて、不足の場合には増設が必須である。
但しそのマシンのM/Bによって最大搭載量が決まっているので、事前に使用しているメモリの形式と容量の調査が必要である。 |
ファイルの断片化修正
使用期間が長くなると、起動ドライブ(Cドライブ)のファイルの断片化が進み、これが原因の起動時間遅れが発生する。これに対してはCドライブをデフラグすれば回復する。デフラグにはWIN-XPが装備しているデフラグツールを使っても良いが、フリーソフトを使う方が早いし性能も良いと思っている。私はDefragglerを使っている。(但し2010/8月現在このソフトはWIN7には対応していない)この使用法はここに記載している。Cドライブに余裕がないと書き換えスペース不足でデフラグを終了しても断片化が少し残ることがある。(空き容量は20GB以上が必要になるようだ) |
ハードのチェック
IBM(現在はLENOVO)のマシンであればPC−Doctorを使った診断が出来るが、他のメーカーの場合には我々に出来るのは、HDDのチェックとメモリのチェックだけである。 |
ウイルスのチェック ウイルス駆除ソフトをインストールしているなら、最新のパターンにアップデート後マシンをスキャンと駆除を行う。ウイルス駆除ソフトがないときには、ここからマシン内をチェックできる。 これは単にウイルスの有無をチェックするだけで駆除は出来ない ので、検出されたら個々に除去するか、ウイルス駆除ソフトを使わねばならない。(レジストリを操作するスキルが無ければソフトを使う) スパイウエアのチェック スパイウエアはウイルス駆除ソフトも対応し始めたが、私は メモリ搭載量の少ないマシンについては、ウイルス対策はソフトをインストールせず、メールサーバでチェックするように勧め、スパイウエアについては一定期間ごとに次の2つのソフト でチェックすることを勧めている。(いずれか片方しか検出しないスパイウエアもあるので、両方を使うことが賢明である) 共に日本語が使えるが最新バージョンになった時英文だけの場合がある。使い方とダウンロードの説明は以下にある。 これらは検出と駆除が出来る。 メモリ搭載量が充分あれば Kingsoft によってウイルスもスパイウエアも一緒にチェック出来る。 パソコン購入時ウイルスソフトがインストールされているが、その殆どは期間限定であるのに気がつかず使い続けて感染した例もあるので、個人的にはメーカー品は勧めていない。(Kingsoftの最新版はWIN7-64bit版にも2010/8から対応している) |
ポートチェック 最近ブロードバンドの常時接続が普及しているが、モデムとマシンの間にルーターを入れずに使うと、ハッカーの被害に遭うことがある。 その場合には、ネットから見てポートが開いている。従って ポートが開いているかどうかのチェックをすれば確認できる。 この観点からブロードバンドの場合にはルータ使用が必須と思っている。 ポート検査についてはここに記述してある。 |
その他のチェック 1. 「Ctrl」「Alt」「Delete」を同時にクリックし、「パフォーマンス」タブで表示されるCPU使用率の状態をチェックする。(通常の場合数%以下のはず。この値が高いときには、何らかの予期せぬソフトが動いている) 2.
同時に搭載しているメモリ容量を調べる。 物理メモリ合計が搭載されている容量であり、一方で必要なメモリサイズはコミットチャージに示される。コミットチャージ合計値がPF
使用量に示されており、この値が搭載されているメモリより大きいと、HDDを使用するようになり動きが遅くなる。WIN-XPの場合、普通の使い方をするとして(画像などを沢山開かない)
512Mb が最低の搭載量と思う。 |
最近手がけた例では、メモリ増強、スパイウエアの駆除とファイルの断片化修正で殆ど回復したが、HDDの異常、メモリ異常、ハッカー被害も経験した。 直近の経験は、搭載メモリ256MBのマシンに総合セキュリティソフトをインストールし、起動も遅くなりアプリも気が遠くなる遅さになったもの。 起動時のPF使用量340MBとなっており、 これでは全てが遅くなってしまう。セキュリティソフトがメモリに常駐した事が原因と考え、RAM増設までセキュリティソフトを臨時に削除して対処した 。 不思議なことに、このソフトは256MBのRAMで動くと表示してある・・・。 |