撮影時の露出補正について

2006/6/30

露出補正を使うことで写真に奥行きが出ることを認識した。
 
デジカメは階調が256しか無いので、しばしば白飛びしたり(黒ツブレも出るはずだが実際にはカメラの露出が黒ツブレは防いでいるようだ) ノッペリした画像になることがある。

最近のデジカメに搭載されている画像処理エンジンは相当洗練されてはいるが、所詮限られた階調の中で平均値的に見栄えがよいように処理しているに過ぎない。

最近友人が暗いところにはめっぽう強いが、明るいところでは白飛びの傾向が強いとネット上でささやかれているカメラを購入したので、今までは気にしていなかった露出補正について 伝授するために、手持ちのカメラ(NIKON950)でテストを行い面白い結果を得たので纏めてみた。 (友人のカメラは、露出補正-2/3〜-1/3でほぼ白飛びのない写真が撮れている)

要は戸外で風景等を撮影すると、白飛びが発生しやすくなるので、ヒストグラムをチェックして、白飛びを無くすように撮影し、暗めの画像の中間調を移動させて明るくすれば期待した「画」になりやすいと言うこと。


この写真は新宿御苑を晴天(と言っても青空ではなく白空であるが)に撮影した物で、撮影結果とヒストグラムである。
標準露出 露出補正 -1/3 露出補正 -2/3
標準露出と露出補正-2/3で、ヒストグラムが大きく変化しているのは、白飛び部のピークが高いために全体の高さを抑えている物と思われる。
標準露出と露出補正-1/3では、白飛び部が補正により少しは改善されているように見える。(幅が出て移行部もはっきりしてきた)しかしながら中間から暗部に掛けての変化は少ない。
露出補正-2/3は白飛びがほとんど無くなり、白飛びになっていた部分に階調が出現した。又中間調から暗部に掛けてメリハリが出て来た。

すなわち、デジタルデータとしては露出補正-2/3のデータが前2者より優れているとも言える。


露出補正-2/3のものはこのままでは暗すぎるので、中間の階調をやや暗めに移動して(上に示すヒストグラムの灰色ポイントを左に移動)全体の明るさを整えた。


標準露出の一部。次に示す露出補正との差は歴然としている。


露出補正-2/3の画像から中間階調を補正した物。白飛びの中に埋没していた建築物や屋上の旗まで出て来ている。又緑の色合いも好ましい物になった。


緑を見るために、写真の下部を並べてみた。

標準露出は木の葉からの反射光が既に白飛び状態であ。


露出補正-2/3のものは、緑の部分に階調が豊富になり、イメージ通りの緑が求められたと思っている


標準露出画像をそのままリサンプルしたもの。(ファイルサイズを小さくするため圧縮度は上げてある)


露出補正-2/3の画像の中間調を変えることで明るさ調整した画像