NIKON Capture による写真の編集

NIKONのデジタル一眼レフ D70 を購入した理由の一つに、生画像を扱いたいという思いがあった。 デジタル写真データは通常JPEGで出力される。 JPEGは非可逆圧縮で、繰り返すと写真品質が劣化することはよく知られている。 撮影データをそのまま印刷するなら、カメラ内で行われたJPEG圧縮一度だけとなるが、明るさの補正とか色調を編集すると、 再度のJPEG圧縮を行わざるをえなくなる。
D70を購入し、RAW画像(生画像)を撮影しPhotoshop CSで見ようとしたが対応していなくて扱えない。 同梱のソフト を使えば画像をパソコン上で見ることは出来るが、編集もままならずJPEG変換も出来ない。 Photoshop CSはパソコンの生画像に対応していると思ったのは勘違いだった。 そこでNIKON のホームページを調べたら NIKON Capture のお試し版がダウンロード出来ることが分かり、これをインストールした。(市販されている物と全く同じ物で、試用期間30日。インストール時にNIKONのデジカメの機体番号入力が必要)
このソフトは、NIKON の普通のデジカメ、一眼レフデジカメに対応しており、他社のデジカメのファイルでは機能が制限されている。
使える機能はパレットになっているのでパレットで上記3種類のファイルへの対応を示す。 ここで灰色Xになっている項目が使えない。

RAW画像の場合

NIKON CoolPix等のデジカメ

他社のデジカメの場合

即ち、RAW画像の場合には全ての機能が使えるが、NIKON Coolpix ではツールパレット2の機能の大半が使えなくなり、他社のデジカメからのファイルではツールパレット1のDigital DEEも使えなくなる。 従って他社のカメラの場合には、このソフトを使う意味が無く、画像を扱う普通のソフトと同等の機能になってしまう。
画像を扱うには、私は簡単な場合には IrfanYiew を、画像操作には Photoshop を使ってきた。 画像が暗い場合に暗部のディテールを出すのに苦労していたがこのソフトの Digital DEE を使うと目を見張るような修正をしてくれる。 これは指定した明度より暗い部分を明るくしたり、逆に指定した明度より明るい部分を暗くしてくれる。 普通のデジカメの場合には、画像はJPEG変換されるときに8ビット(256階調)になってしまうが、RAW画像は12ビット(4096階調)なのでこの操作により、デジカメ特有のラティチュードの狭さを改善出来る。 8ビット画像でもJPEG変換してあるCoolpixの画像をこれで処理すれば相当な改善が図れた。


左のRAW画像を Digital DEE で処理した結果を右に示す。処理により暗部が明るくなり、明るい部分の白飛びにも変化がない。 とにかく簡単に修正出来る。
 

この画像は従来の方法での修正であるが、トーンカーブをS字状にして暗部を明るく、白飛びの増加をを防ぐ設定を試みた物。
これ以上暗部を明るくすると、色調全体が乱れてしまった。
 
次に使いやすいと感じたのは LCH エディタ である。
 

 


 

左の写真はNIKON950のものであるが、室内をフラッシュなしで撮ったために、白熱灯に照らされている顔が赤変してしまった。 それを中央のようにその部分の色を中心にレベルを下げた物が右の画像である。
これらの画像調整は如何様に調整を重ねても、RAW画像ではその変更履歴も保持しており、いつでもどのような加工が加えられたのかが簡単に分かるし、元に戻すことも出来る。従来の画像処理では、必ず別ホルダにしまい込むかファイル名を変えないと上書きされてしまっていたが、その心配は全くない。
NIKONのRAW画像の場合に役立つ機能は、主としてツールパレット2に集まっている。 撮影時のカメラの設定を変えると画像がどう変化するのかもここで簡単に分かる。
その他の機能は標準的な画像ソフトとほぼ似通っている。 結局NIKONの生画像を扱うには必須のソフトであり、NIKONの普通のデジカメでも利用度は高く、他社のデジカメには使う必要がないソフトと言うのが結論である。