HDD健康診断

HDDには寿命がある。 最近私の周囲でノートパソコンのハードディスク異常が頻発している。省スペース性に優れているノートの価格がこなれて普及しているからであろう。 省スペース性に優れていると言うことは、使うときには机に出すが使い終わったら、どこかにしまい込むという使い方になるのであろう。 ハードディスクに衝撃は厳禁であるというのは常識なのだが、これを知らない人がノートパソコンを使うようになってきた。 メーカーもこの耐衝撃性の確保に留意しているのだが・・・。 机に置くときには音を立てないようにと注意はしているのだが。

いずれにせよ、ハードディスクは回転体を内蔵しており、寿命のあるものである。毎日のように使うなら2〜3年で寿命になると考えた方がよいだろう。(私は3年以内の取り替えている) Freeのソフトを使って診断することも出来る。 ここに私が使っているソフトと使い方を紹介する。

DTemp:規定温度以上になれば、電源を切るか、風を当てている。
HDDHealth:予測精度と予測寿命を見ることが出来る。
Hitachi DFT:いささかでも異常を検知したら即刻取り替えることにしている。

DTemp (Free Ware Download はここから)

 

これをインストールすると、HDDの温度を上図のように測定表示してくれる。 温度が41℃以上になると表示が赤色の変わる。(温度設定は変更可能) 私の場合、DTempの値は外部温度より10℃以上は高くなる。夏期には横のカバーを外して、扇風機の風を当てている。

HDD周辺温度と平均故障間隔の関係は右図(出展はSeagate技術資料)のようになっており、DTempの測定値はHDD内部温度なので、そのままでは使えないが傾向を推定することは出来る。

HDDHealth (Free Ware Download はここから)

HDDのS.M.A.R.T 機能を使って、その状態を表示してくれる。

特に注意すべき項目は次の通り(これらの項目に値が出ると想定寿命が出るようだ)

01 Raw Read Error Rate
ハードディスクからデータを読み込む時に発生したエラーの割合を表す。数値が閾値より低い場合、ハードディスク内の磁気ディスクまたは磁気ヘッドに異常がある。

05 Reallocated Sectors Count
代替処置(データを特別に予約した予備エリアに移動する)を施された不良セクタの数。

C4 Reallocation Event Count
セクタの代替処理が発生した回数。仮に処理に失敗しても回数に加算される。

C5 Current Pending Sector Count 
現在異常があり、代替処理を待つセクタの総数。もし後で読み込みに成功したセクタがあれば、この値は減少する

C6 Off-Line Scan Uncorrectable Sector Count
オフラインスキャン時に発見された回復不能セクター数

2007年1月現在の最新版は 2.0.1.159 であるが、134GB以上のHDDには対応していないように思える。

HitachiのDFT Drive Fitness Test Free Ware Download はここから)

ハードディスクの点検に常用している。  日立のホームページには、フロッピーディスクにインストールするソフトと、CDにインストールするソフトがおいてある。フロッピー ドライブが装着してあれば、フロッピーディスクにインストールし、フロッピーからソフトを立ち上げるの が簡単である。最近はフロッピードライブを装着していないマシンも増えてきたので、CDから使える方法を提供してあるのはありがたい。 HDDを購入したとき や、マシンの異常をチェックするときには、あるいは使いふるしたノート等には必ずこれを使って問題がないことを確認している。 いささかでも異常が出ればハードディスクの交換である。