馬場崎 研二さんのタンカ展

 

タンカ(thangka)とは掛軸様の仏画のことで、インドの布画パタ(pata)に由来すると言われるが、現在ではむしろチベットやネパールの仏教美術で盛んに描かれている。
その形態は、木綿などの布を基底にして儀軌に則り細かく線描された下絵に、岩彩色された美しい仕上がりの絵で四方を布で表装をする。 そして、天部(上部)と地部(下部)に輪棒という軸を通して掛軸同様にヒモで吊り下げる。

用途としては、いくつか目的があるが、主たるものは、チベットのラマ僧が自分の守護神を描いたタンカを前にして、瞑想や礼拝対象に使用したり、寺院内の荘厳のために描かれるのだという。

馬場崎研二著 異教より

 

この馬場崎さんのチベット・タンカ展が神田の「世界観ギャラリー」で開催されると言うことを聞き見学した。

無宗教の私(20年ほど前に、ブラジルのビザ申請に宗教の欄には仏教と書いたが)なので、それぞれの「画」の主題やいきさつは分からないが、ともかく大変緻密詳細に描かれた物である。馬場崎さんと私が並んだ写真の間のタンカは3ヶ月を要したとのこと。この「画」の一部を接写し下に置いたが一辺が1cmの物である。(フラッシュ無しなのでやや手ぶれしているが) 米粒に仏画を描くという「技」があるが、これを一面にしかも繊維上に描くのは人間業ではない。

個人的には下に置いた黒背景の物が好みであり、最終日に再訪問したら一番下のタンカは既に売却されて無くなっていた。