運転免許証の返納 (2019/ 7/12)

私が運転免許証を取得したのは60年以上前で、東京多摩川の自動車学校だった。受験費用のために家庭教師のアルバイトもした。 その後就職し給料を得るようになってから自動車競技病に感染し、HONDA S600を手に入れジムカーナなどに熱中。好成績を積み上げた後、中四国での自動車競技ライセンスA級取得の1期生にもなった。 しかしながら、結婚を契機に自動車レースはあきらめ、ついでジムカーナで転倒し車を大破したので、その後はラリーのみと競技病も快方に向かい、会社で役職を得てからは全快した。

その免許だが50年ほど前に、仕事が忙しく更新することを忘れ失効したことがある。その間無免許運転していたことになる。
(従って免許証に記載されている最初の交付日が全然狂ってしまった)
1979年から5年ほど東京の本社勤めになったとき、免許更新の通知が来て、東京にはこんな便利な仕組みがあるのだと感心したことを記憶している。(田舎でも始まっていたのかもしれないが)

20年ほど前にサンデー毎日の身になり、母が残した町田の家に住むようになった。  暇にあかせて、同年配の友人などとドライブ旅行などを楽しんでいたが、私より若い友人が先に他界したりして、ドライブを楽しむことが減ってきた頃に、アクセルとブレーキの踏み間違いを2回起こしてしまった。 最初は自宅にバックで入れようとして、ちょっとハンドルを切り直すために前進しブレーキを踏んだつもりが 、アクセルで石垣にぶっつけた自損事故。 2回目は蓼科の広い駐車場で、平日でスカスカだったので何事もなかっのが幸いだった。 後で考えるといずれも後方を見た後の踏み間違いで腰の据わり位置が捻れていたのだろう。
そんなこともあり、一人での遠距離ドライブも億劫になったので、80歳になったのを期に車を処分した。 

その後免許更新の通知が来て、車も無いので免許も要らないのだが、60年以上保有していたというプライドで高齢者講習や実地運転を経て免許を継続していた。
今年5月頃に免許更新の通知が来たので、近くの自動車学校に申し込みに行くと、ほぼ2月間が満杯でなんとか7月上旬に受講出来ることになり、申し込んでおいた。

その後高齢者の交通事故多発の状態を見て。運転する車もないし身分確認には運転経歴証明書があると知ったので、自主返納する事とした。

返納時に気になったこと
(1)運転経歴証明書に付ける写真を提出すること (3cmX2.4cm)
    免許更新なら持参不要なのに、なぜ経歴証明時には必要になるのか理解出来ない。
    市中の自動撮影機で撮ったが無駄の多い写真になった。
(2)発行まで3週間も掛かること
    どうして免許更新と同じように即日交付に出来ないのか。
(3)その後気になったこと
    後述しているが、法的順位が違うのはなぜか。 (免許証と経歴証明書はランクが違っている)


高齢者の交通事故に関して、被害者の家族が重い刑罰を望んだりしていることが話題になったりしているが、事故防止の一般論にはならない。 私は年齢制限を設けるのが良いのではと思う。高齢者の免許を制限すると、交通の便の悪い地域では高齢者の負担が増えると言う考えもあるが、75歳、80歳を過ぎての免許には免許自体に年齢に応じた金額を掛けて(一種の保険)それを財源とした高齢者の負担軽減を図れれば良いように思う。  運転の機会が減っている人、負担に感じる人は返納に向かうのではないだろうか。
 
免許証を返納したのが7月5日、運転経歴証は7月26日発行となったのだが、ある県の法務局からから「本人限定受取郵便物」が7月10日に送付されてきた。本人確認に使える物は 、@旅券(パスポート) AB省略、C運転免許証、個人番号(マイナンバー)カード DE省略、F運転経歴証明書、G省略、とあった。
パスポートは2015年で期限が切れているし、運転免許証は返納し運転経歴証明書は未だ未発行だった。マイナンバーカードは持っていたのだが、期限切れのパスポートを出したらそれでOKになった。 写真代と交付料で2000円も掛けての更新が果たして正解だったのか疑問である。
 
左が今回取得した経歴証明書で、右が返納し無効になった免許証である。
どう考えても、返納と交付のために2回も警察署に出かけなくてはならないことがわからないし、写真を持参しなければならないことに納得出来ない。高齢者の返納を勧めるならば方法を再考すべきだろう。