町田市内のサクラ(尾根緑道以外)

町田市内の尾根緑道のサクラには名札が付いており、これを撮る事でサクラに興味が湧いてきた。ここには1985年当時19種類のサクラがあったようだが、枯れて伐採されたもの3種、その後追加されたもの2種で現在18種がある。とは言えサクラ音痴の私にも分かる名札の付け間違いと思われるものもあり、はっきりしない点もある。(尾根緑道のサクラ)
その後市内の歩きの途中で名札の付いたサクラを見つけ、それらも写真に記録することにした。
更に、市外でもサクラの名称がはっきり付けてあるものを撮る事にした。市内で見つけていないサクラを中心に整理することにした。(町田市外のサクラ)
 
薬師池公園の
ウコン

 満開・撮影:2010/4/21
 撮影:2010/4/25
    :2010/4/29
    :2010/5/1


花のまま落ちる

サトザクラ類 園芸品種 東京の荒川堤にあった品種。
花弁に葉緑体を持つが(ギョイコウザクラと同じ)、緑色が弱く淡黄色 である。数百品種あるサクラのうちで唯一黄色の花を咲かす。花の色が鬱金色(染物)から鬱金と呼ばれている。花弁枚数:10〜25枚 淡緑色から散り際に赤く染まる。

2010/4/25

010/4/25 やや紅変

2010/4/29 紅変

2010/5/1

2011/4/17

2011/4/20

2011/4/20

2011/4/29

薬師池公園の
アタミカンザクラ

(熱海寒桜)

 

 

 

3月まではカワズザクラと表示された桜が3本あり、その他にアタミカンザクラが2本あった。ところが4月に訪れると、これらの桜全てがアタミカンザクラの表示になっていた。
熱海に因んだ多くの桜を作り出した角田春彦さんの園芸品種と思うのだが詳細は不明。
ヒカンザクラ系、花と同時に葉も展開する早咲品種。(ネット情報だが葉は出ていなかった)

2011/3/29

2011/3/29満開

2011/03/16

2011/03/16

撮影:2011/3/4

2011/3/16

2011/03/16

2011/3/16 萼

薬師池公園の
イチヨウ

 撮影:2011/4/17

 


 

サトザクラ類 園芸品種(サトザクラは主にオオシマザクラを母種とする園芸品種の総称である)で、東京の荒川堤にあった品種。
花は八重咲き。大きいものでは直径5cm以上の大輪になる。淡紅色であり、花弁の内側が白い。このため花が開いてくると白っぽい色に見えるようになり、満開期には白い花に見える。
花の中心部から葉の形に変化した雌しべが一本突き出ており、この様子からイチヨウの名前がついたという。 花弁枚数:20〜35枚、萼から小花柄へ滑らかに繋がる。
昨年この木には「里桜」と言う名札が掛かっており、里桜という名前の桜はないので、はっきりした名前を付けて欲しいと市役所公園管理課に申し出ていた。これが今年4月に実現し、この桜がイチヨウと判明した物。 念のために新宿御苑のイチヨウを撮り確認した。

2011/4/17

2011/4/17

2011/4/17

2011/4/17

 

 

 

 

 

 

   
片所谷戸の
ホシザクラ

 撮影:2011/4/1
 撮影:2011/4/4 開花
 撮影:2011/4/6
 
 
    

 


頂いた名刺

 

マメザクラ群 野生種 2003年に多摩丘陵で発見された。マメザクラと、エドヒガンの雑種と考えられる。ヤブザクラと同じものだが。両者の相違点は、萼片や花弁の違い。花弁はホシザクラでは楕円形でやや内側へ巻き込み、抱え咲きとなる。染色体は普通16本なのに24本あり、種子が出来ず根の先から出た芽でクローン繁殖する。DNAレベルでは、1万年以上前に両者が誕生したと推論される。花弁:5
萼片がきれいな星形に見えることからその名が付けられた。現在も多摩丘陵の一部にしかなく、早急な保護が必要な桜。世界でわずか100株しか自生していないという。片所谷戸は最大の群生地。
4月6日に開花状況を撮りに出かけた。谷戸の通路には1本しか無く、500mmで苦労していたら、たまたまこの谷戸の自然を守る会事務局長の柿澤氏が通りかかり、通常では踏み込めない所のホシザクラに案内して頂いた。下の段4枚がそのサクラである。
上段4枚は一般通路からの500mm反射望遠での撮影である。

2011/4/1

2011/4/4 開花

2011/4/6

2011/4/6

2011/4/6 2011/4/6 2011/4/6 平開しない 2011/4/6 星形の萼片
片所谷戸の
ヤブザクラ

 撮影:2011/3/23開花
  撮影:2011/3/27              


 

 

 

 

 

マメザクラ群 野生種 関東地方の丘陵地に見られる桜。マメザクラとエドヒガンザクラまたその他の桜の交雑種と考えられている。大原隆明氏によると現在生育しているヤブザクラは一固体からの栄養繁殖によるもので増えたのではないかとの興味深い論文もあることから、謎の多い桜といえる。種子が出来ず根の先から出た芽でクローン繁殖する。DNAレベルでは、1万年以上前に誕生したと推論される。花弁:5 萼筒はややくびれ毛が多い。

ホシザクラを写したいと訪れたのだが、入り口近くのこの木だけ数個の花を付けていた。名札が無いのではっきりしないが、萼筒はややくびれ毛が多いので、ヤブザクラと推定した。

2011/3/23

2011/3/23

2011/3/23

2011/4/1

2011/3/27 2011/3/27 平開する 2011/3/27 2011/3/27
片所谷戸の
イヌザクラ

撮影:2011/4/22 蕾
撮影:2011/4/26
撮影:2011/4/29  開花
撮影:2011/5/2  満開

 

 

 

 

イヌザクラ類 野生種 各地の山野に生える高さ 10 〜15 メートルの落葉高木。前年枝の下方に試験管ブラシ状の総状花序を出し白い5 弁の花をたくさんつける。 花序は長さ6-9cmになり、花序枝には葉がつかないのが特徴で、花序枝に葉がつく同属のウワミズザクラと区別することができる。花弁の長さは2mm。雄蕊は12-20本あり、花弁より長く伸びる。花弁が後ろ側に反り返っている。

接頭語にイヌが付く植物は、wikipediaによると「似て非なる或いは役に立たない」の意があるとのこと。確かにこれがサクラとは思えない。

2011/4/22 蕾と花序枝

2011/4/26 未だ蕾だった

2011/4/29 やっと開花し始めた

2011/5/2 ほぼ満開だがサクラのイメージはない。よくよく見ないと分からない。イヌとはよく言ったもの。
小山田桜台の
アメリカ

 撮影:2011/4/6

 

 

 

エドヒガン群 園芸品種 ソメイヨシノ X ? ワシントンで栽培されているソメイヨシノの実生から選抜されたとも、カリフォルニアのサンノゼで植松氏が作出したとも言われる。 ソメイヨシノに比べ花が大きい。花序は散形状で3花からなる。花柄はほとんど無く、萼筒は筒状壺形、上部のくびれは僅か。萼片は卵形、花弁は5,広倒卵形で長さ約2センチ淡紅紫色。

 

 

 

 

小山田桜台の
オモイガワ

撮影:2011/4/12 開花 撮影:2011/4/15 七分咲

 

 

 

 

 

 

尾根緑道にあったサクラだがその後無くなり、高尾の多摩森林科学園にある事を知り、昨年撮りに行ったが観察道から20mほど離れているので満足には撮れなかった。小山田桜台にあると聞き先週チェックしたのだが開花して無く名札も無いので分からなかった。
4月12日、咲き始めておりオモイガワの特徴が出ていたので間違いないと思う。
エドヒガン群 園芸品種 ジュウガツザクラ X ? 
栃木県小山市の修道院に植えられていたジュウガツザクラの実生から育成された品種。
花序は散形状、花柄は約5mm、小花柄は約5cmで斜上毛が多い。萼筒は小さく壺形で上端はあまりくびれず外面に毛がある。萼片は広卵状三角形で鋸歯と縁毛があり外面は有毛。花弁は約10個。雄しべは約50個、雌しべの花柱は長くつきだす。

2011/4/12

2011/4/12

2011/4/12

2011/4/12

2011/4/15

2011/4/15

2011/4/12

2011/4/12

高ヶ坂の民家の
ヨウコウ


 撮影:2011/3/29 開花
 撮影:2011/4/4

NHK Eテレで2013/4/23「陽光桜の物語」放映 

 

カンヒザクラ群 園芸品種 1981/5/27に品種登録が認められたもので、歴史は浅い。
アマギヨシノとカンヒザクラを交配して、作られた栽培品種。ソメイヨシノに先駆けて咲き、花の色が濃く、大きいのが特徴。萼筒は長い鐘形。萼片は舟底形で小花柄には毛が多い。大きく切れ込んだ花弁、脈が見られる。花弁:5
NHKの報道によれば、愛媛県東温市の高岡正明氏が育成した桜とのこと。

2011/3/9

2011/3/24

2011/3/27

2011/3/29 開花

2011/4/4 七分咲

2011/4/4 2011/4/4 2011/4/4
忠生公園の
カワヅザクラ

 

 撮影:2012/3/22 開花

桜美林学園にもカワヅザクラと思われるサクラがあるのだが名前の確認が出来ない

カンヒザクラ群 園芸品種  原木は野生状態で発見され静岡県河津町に移植された。片親がカンヒザクラであることは確実。もう一方の親は不明であるがオオシマザクラとする説もある。花弁の縁のほうがやや色が濃く苞は小さい。萼筒は筒状鐘形で紅紫色、萼片は長卵状で先端はやや鋭尖形。少数の細かい鋸歯がある。花弁は5個、淡紅紫色。広卵形または円形で先端に切れ込みがある。

 

2012/3/22 開花

 

2012/3/25

2012/3/25

 

 

 

 

 

     
ボタン園の
キンキマメザクラ

 撮影:2012/4/24

開花の末期だったので満足な花は撮れなかった。来年の楽しみにしておこう。

2013年ソメイヨシノの満開日に訪れたが咲き始めだった

東京のソメイヨシノ満開6日後で7〜8部咲き

たまたま立ち寄ったボタン園で見つけたもの
マメザクラ群 野生種  別名:ヤマヒガン。マメザクラの変種または亜種。萼筒は細長い筒形または筒状鐘形の暗紅紫色で殆ど無毛。萼片は 披針形または長楕円状卵形、ふつう全縁で緑毛がある。花弁は5個 楕円で白または淡紅色。花序は散形状で2花からなり下を向いて咲く。花柄はほとんど無く小花柄は長さ1〜2cm。

2012/4/24

2012/4/24

2012/4/24

2012/4/24

2013/4/1

2013/4/1 2013/3/26 2013/4/1
玉川学園の
アマノカワ
 

 撮影:2013/4/1
             

 

2012年に自宅近くに植えられたアマノカワが枯れて下に示すベニユタカに植え替えられたが
2013年に別の場所で見つけた。
ヤマザクラ群 園芸品種 もと東京荒川堤で栽培されていた品種。枝も花も上を向くため、箒状になる。萼筒は鐘状筒型、萼片は長楕円状、花弁は11〜20個円形で淡紅色、先端付近の縁には細かい切れ込みが多数ある。

2013/4/1

2013/4/1

2013/4/1

2013/4/1

 

 

 

 

 

     
 

玉川学園の
ベニユタカ

  撮影:2013/3/26
     2013/3/28

 

自宅近くで見つけたアマノカワが枯れて植え直したもの.。ヤマザクラ群 園芸品種。
マツマエハヤザキXリュウウンインベニヤエで1961年に作られた品種。花序は散房状で2〜3花からなる。萼筒は鐘形、無毛。萼片は長卵状三角形。蕾は濃紅紫色。花弁は15〜18個卵形または楕円形。

2013/3/28

2013/3/28

2013/3/26

2013/3/28

2013/3/28

2013/3/28 2013/3/26 2013/3/28
 

玉川学園の
ヒナギクザクラ

 撮影:2013/3/26
    2013/3/28
 

チョウジザクラ群 園芸品種。近所で見つけた街路樹。このサクラの前のお宅が自費で植えたものとか。サクラの種は多摩森林科学園で確認されたもので確度は高い。 オクチョウジザクラの菊咲きの品種。花弁数が多くて副萼片があり、二段咲の花が混じる。原木は新潟県の弥彦神社に栽培されている。若芽は開花時にかなり伸び褐色を帯びた黄緑色。花序は散形状で2〜3花からなる。萼筒は筒型、漏斗状または盤状で白毛が密生する。萼片は5個で、しばしば5個の副萼片がある。花弁は100個以上、ときに200個以上ある。おしべは少数または無く雌しべは普通2個でときに葉化する。

2013/3/28

2013/3/28

2013/3/26

2013/3/28

2013/3/28

2013/3/28 2013/3/26 2013/3/28 副萼片
 

玉川学園の
ウワミズザクラ

 撮影:2013/3/30
              2013/4/1
              2013/4/10
    2013/4/16
 

 

近所で見つけた街路樹。野生種。葉が開いてから、本年枝の先に、長さ6〜8cmの総状花序をつける。花は白色5弁で多数、密に咲く。白い総状花序は雄蘂が目立ち、ブラシのように見える。花序をつける枝には、3〜5枚の葉がつく。
近い種の、イヌザクラの花序には、葉は無い。

2013/3/30 花序と葉

2013/4/10

2013/4/10

2013/4/10

2013/4/1

2013/4/16 2013/4/16 2013/4/16
ボタン園の
フクロクジュ
 

 撮影:2013/4/9
             

 

ヤマザクラ群 園芸品種 もと東京荒川堤で栽培されていた品種。
花序は散房状で3〜4花からなる。鱗片は大きく長さ1.5〜2cm、淡黄緑色で部分的に紅紫色、花柄は2〜3cm、小花柄は長さ2.5〜3cm、共に太く花はあまり下垂しない。萼筒は漏斗状鐘形で長さ約6mm、萼片は長卵状三角形で長さ約8mm先端は鋭く尖っている。花弁は約20個しわ状に波打ち、淡紅紫色で中心部のものは白色に近く外側のものは色が濃い。

2013/4/14

2013/4/9

2013/4/9

2013/4/9

 

 

 

 

 

     
ボタン園の
紅華

 撮影:2013/4/14
             

 

ヤマザクラ群 園芸品種 北海道松前町の浅利政俊が作出した品種。オオヤマザクラとサトザクラの雑種では無いかと思われる。
花序は散房状で3花からなる。鱗片は小さく長さ約8mmで紅紫色、で部分的に紅紫色、花柄は細く約2cm、小花柄は非常に細く長さ 約3cm。萼筒は鐘形で長さ約6mm、萼片は全緑で少数の緑毛がある。花弁は35〜40個 、外側のものは円形で淡紅紫色、先端や外面は紅紫色。雄しべは23〜30個、雌しべは1個で雄しべより長くつきだしている。

2013/4/14

2013/4/14

2013/4/14

2013/4/14